小学校中学年

発達障害児がおもちゃ・筆箱を片付けるようになった2つの工夫事例【2児の母による生の体験談】 

小学校中学年

私には小学校三年生の男の子と一歳半になる女の子がいます。

長男は、小学2年生の頃に自閉症スペクトラムの診断を受けています。

保育園の頃は、特に大きな問題もなく、人付き合いが苦手な様子もなく誰にでもニコニコして遊んでもらうタイプの子供でした。保育園の先生からは、「友達が困っていたら一番に気がつき手を差し伸べるタイプ」と言われたこともあります。

小学校は、夫の仕事の転勤により友達も知り合いも全くいない状況での学校生活のスタートでしたが、持ち前の明るさと人懐っこい性格で友達を増やしていきました。

しかし、小学校になると次第に宿題ができなかったり片付けができなくなることが目立つように・・・。生活を見直していく中で発達障害の可能性を疑い、検査をしたところ自閉症スペクトラムと診断されました。

息子が特に苦手だったのは、「片付け」です。

保育園の頃から片付けは苦手だったのですが、小学校に入って本格的な勉強が始まると学校生活に大なり小なり支障が見られるようになりました。

息子は片付けができず、教科書から消しゴムまでいろんな物をなくしてしまうので、「物を大切にする気持ちを知って欲しい・・・」という想いから、改善策を練ることにしました。

今回は、2児の子育てをしながら、息子に片付けをさせるために実践している工夫を紹介したいと思います。

私自身、今も試行錯誤の日々が続いていますが、私の取り組みが誰かの参考になれば幸いです。

毎日のように物を無くす

片付けのできない息子は、毎日のように物を無くします。

「筆箱の中に鉛筆が1本しかなくなっている」

「消しゴムがない!定規がない!」

「鉛筆が折れて使えなくなっている」

という細かい物の紛失から、

「教科書がない!」

といった、無くすと困ってしまう物まで簡単に無くしてしまいます。

そして、これが続くうちに学校生活にも支障が生じるようになってしまいました。

物を出したら出しっぱなし

息子は基本、ものは出したら出しっぱなしです。

宿題をしたあとでも鉛筆はなげっぱなし。消しゴムはあちらこちらにおいてあるような様子でした。鉛筆も五本筆箱に入れていますが、一本なくなっても次の一本をだしまた違うところに投げて次の一本をだすような状況でした。

五本全てがなくなれば探すようですが、そうなってからだともう見つからないことが多くて、結果的に「新しい鉛筆ちょうだい」と言ってくるようになりました。

もちろん、おもちゃも出したら出しっぱなしなので、いつもバラバラです。

息子には小さい頃から、おもちゃを出すのであれば3つなら3つまで!と決め、3つおもちゃを出しているのであれば1つを片付けてからもう1つを出すというように声をかけていました。

しかし、レゴブロックにような片付けるの時間が必要な物だと、「こんなにいっぱい片付けてから次のおもちゃを出すなんてむりだよ!!」と言って、片付けることができません。そんな時は結局、母親のわたしと一緒に片付けをすることになってしまいます。

物に愛着を持ってもらうため、キャラクター物を取り入れてみた

小学校では、お道具箱の荷物はいつもぐちゃぐちゃだったようですが、先生が気にかけて声をかけてくださっていたので学校生活はなんとかなっていました。

しかし、家ではそんなわけにはいきません。

物をなくすことも多いので、整理整頓をするように声掛けを続けていきました。細かいかもしれませんが、鉛筆は見つけるたびに声をかけ、消しゴムには毎回名前を何箇所にも記入をしましたが、これは効果はなく、失敗に終わりました。

そこで、「息子自身が自分の好きなキャラクターものにすることで大事にできるのではないか?」と考え、息子と一緒に買い物に行き自分で文房具を選んでもらうことにしました。

この作戦は効き目バツグンでした。『自分で選んだ自分の好きなもの』という価値観が芽生えて、息子は文房具を大切に使うようになりました。

キャラクター物の文房具は、無地のものよりも値段は高くなってしまいますが、その代わりに文房具を大切に扱うようになったので、文房具の購入回数が減りました。

また、好きなものなので鉛筆や消しゴムなどを最後まで使い切ることで、達成感が得られるようです。古い鉛筆を使い終わると、毎度嬉しそうに次の鉛筆を使うようになりました。

この方法によって、筆箱の中身が無くなる問題を大きく改善させることができました。

部屋の片付ける場所にマスキングテープを貼ってみた

上記の方法で筆箱の中身は無くならないようになりましたが、教科書がなくなったり、他の物がなくなる問題は残っています。

これに対しては別な工夫をしてみることにしました。

その方法は、部屋の片付ける場所にマスキングテープで印をつけてあげることです。

例えば、スキングテープに『教科書』と記入をして教科書を片付けて欲しい場所に貼り付けておきます。

図鑑であれば図鑑、さらには絵の具セットから制服や靴下、ハンカチ、ティッシュなど小さなものもすべてマスキングテープに記入し、片付ける場所に貼り付けていきます。

こうすることで、どこに何を片付ければ良いかを視覚的にはっきりと示してあげることができます。

さらに、息子には声がけする時に、「片付けなさい」という口調ではなく、「物が迷子になると可哀想だから物のお家に返してあげようね」と説明をし、きちんとした定位置に戻すように声をかけていきました。

この取り組みによって、以前と比べて片付けはとてもスムーズにできるようになりました。

学校が六時間の日で疲れて帰ってきたり、金曜日に一週間の荷物をたくさん持って帰ってきてくるような時は、面倒くさがって片付けをしない時もあります。

そんな時は、「大人でも疲れているときはなにもしたくなくなるよね」と気持ちに寄り添い、「お母さんはこれを片づけるから息子君はこれを片づけようか」と声をかけるよう工夫をしています。

こうして声がけすることによって、息子も自分がしんどいことをお母さんに理解してもらえたと嬉しそうに頑張ってくれます。

このような取り組みによって以前よりは、片付けをしてくれるようになりましたが、声がけをしないと自発的に片付けはしてくれません。

今後も、子供の様子を見ながら色々と試行錯誤したり、新しい方法に挑戦して、息子に合った方法を模索していきたいと考えています。

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