小学校中学年

友達トラブル・距離感ズレのある発達障害児に相手の気持ちを考えさせる実践例【母親として息子と真剣に向き合ってみた】

小学校中学年

私は発達障害のある8歳(小学校3年生)になる息子を育てています。下には一歳半になる妹がいますが息子は妹をとてもよく見てくれて今のところ仲良く育っていってくれています。

今回はそんな発達障害のある息子が、学校でお友達とどのように過ごしているのかについて書いていこうと思います。

私の息子の体験談が、発達障害を持つお子様の友人関係で悩まれている方・気を揉んでいる方のお役に立てれば幸いです。

友達との距離感が掴めない【保育園〜小学校低学年】

息子が発達障害と診断されたのは小学校2年生のときの話でした。

保育園時代は、特に問題もなく集団生活などもスムーズに送れていましたが、友達に言いたいことがうまく伝えられないことが多々あったようです。

マイペースでおっとりな性格だったため、お友達が無理矢理おもちゃをとっても怒れずに黙っていたり、相手の子が気にいらないからと息子に叩いてきたりしてもニコニコと笑っていたようで、先生にもよく心配をされていました。

そんな息子も少しずつ自我が芽生えて、成長していく中で、お友達とのやりとりでふざけてやりすぎてしまうことが目立つようになりました。

相手がどこまですると嫌なのか、相手のお友達はどんな思いをするのか、息子にはわからないみたいでした。

そして、少しずつ言葉を覚え始めると、まわりから言われたこと・されたことなどをやり返すようになりました。息子自身としては少しからかっただけ、自分はなにも言ってない!悪くない!と言うばかりで、度が過ぎていることに本人は気付きません。

そんな中で療育センターにいくきっかけがあり息子は自閉症スペクトラムと診断をされました。今までのお友達との距離感が掴めていなかった原因がわかって、ほっとしたのを今でも覚えています。

学校では他の生徒に注意しすぎてしまう

息子は家にいるときには、妹のことをとても可愛がってくれるのですが、一緒に無理やり遊ぼうとしてみたり、嫌がって怒っているのに無理やり遊びを続けようとする姿が目につくようになってきました。

そして、先生から学校での様子を聞くと、先生の注意を聞かずに騒いでいるお友達がいたり、授業と関係ないことをしているお友達がいると、息子はその子たちに対して注意をしてしまうようでした。

教科書を違うページを開いていると教えてあげる程度なら良かったのですが、「そのページじゃないよ!」と強く言い過ぎてしまったり、正義感が強すぎてしまうがゆえに、自分のことは棚に上げ相手を責めてしまったりして、女の子を泣かせてしまったりしたこともあったようです。

周りのお友達も学年を重ねて行くごとに自我も芽生えてきますし、自分の意見もしっかりと言うようになり、周りの友達も「息子くんだってできていないのに言われたくない!」と言い返してくるようになって、喧嘩になることもありました。

当時は、担任の先生がうまくお互いの言い分を聞いて仲直りができるように手助けをしてくれていたので、まだお友達とギスギスすることはありませんでした。

高学年の生徒とトラブルを起こすことも・・・

学校の帰り道、高学年の生徒とトラブルを起こすこともありました。

高学年のお兄さん達と一緒に学校から帰ることがあるのですが、四年生の子にデブと言われて「チビのくせに!」と言い返してしまい、高学年の生徒が激怒。「お前やるんか?殴ってみろや」などと言われて大きな揉め事に発展してしまったこともありました。

その時も先生たちが、息子と高学年の生徒の間に入ってくれて仲直りすることができました。しかし、息子は先生が仲介に入るまで、「自分の何が悪いのかわからない」「相手が先に言ってきた」と不満そうにしていました。

息子の様子を見ているうちに、私は「今のままでは息子も嫌な思いを続けることになるし、お友達も『息子と一緒に遊びたくない』と言うかもしれない。そうしたら、息子と友達になる子がいなくなってしまうかもしれない」と考えるようになりました。

息子と向き合って、ダメな点を気付かせる

そう考えるようになってから息子が学校であった出来事を話してくれた時には、息子自身に自分でいけなかったことを気づいてもらえるように話をすることにしました。

嫌なことがあると息子は、自分が傷ついたことで頭がいっぱいになってしまうので、とにかくそれを受け止めることにしました。

「そうだよね、そんなふうに言われたら悲しくなるよね、嫌な気持ちでいっぱいになっちゃうよね。」

と、まずは一度息子の話を最後まで聞きます。

次に、息子自身がどう思ったのかを否定せずにとにかく肯定的に聞きます。こうすることで、息子も落ち着いて話をしてくれるようになります。

一通り話を聞いてから、

「相手の子はどう思ったかな?」

「息子くんは悲しい、嫌だな、そんな風に言わなくても良いのに、そんな強く言われたら傷ついてしまうよって思ったよね?」

「なら相手の子も同じように思ったかな?」

などと、自分で自分のことを考えることができるように質問を投げかけていくようにしました。

息子も自分が悪いという気持ちはあるみたいなのですが、子供ながらにもプライドや維持などが邪魔をしてしまうようで、「でも、、」「そんなことない」などマイナスな発言が返ってきたら、また息子の意見を聞き、これを繰り返します。

とにかく、

  • 最後まで息子の意見を聞く
  • 相手のお友達はどうだったかを息子に考えてもらう
  • 息子自身がお友達にどうしてあげたら良かったのか。を一緒に何度も考える。

というのを繰り返しました。

息子自身も否定をされると心を閉ざしてしまう可能性もあったため、

  • とにかく息子の話を聞く
  • 息子の話が終わるまでは遮らず、終わってから息子を責めたりしないように気をつける

この2つを気をつけることで、スムーズに会話を進めます。

これを繰り返すうちに、息子も学校生活の中で「こんなふうに言われたら相手が傷つくかもしれない」と相手に優しく話しかけることを少しずつではありますが、心がけるようになってきました。

息子の場合、良くも悪くも「友達ができていないこと」に関心を持ちます。なので、困っている時には手を差し伸べることができるのですが、そうでない時には怒ってまでお友達にやらせようとして、友達とギクシャクした関係になってしまいます。

息子自身が友人との距離感をコントロールができるようになるまで、私も母として息子の話を聞きながら、お友達との関わり方を息子に学ばせていけたら・・・と思っています。

息子の「友達のできないことに気付ける」という点は、困っている人に手を差し伸べることができる長所でもあるので、長所をしっかりと伸ばしてあげながら、息子が言い過ぎてしまう点を少しずつ学校の先生の協力も得ながら克服していこうと、私も息子も日々奮闘しています!

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