小学校低学年

学習障害の読み飛ばし・間違いが改善した体験談【見る力を鍛えるビジョントレーニングを実践してみた】

小学校低学年

私は2児の母で、小学4年生の長男レイは自閉症スペクトラム・ADHD・学習障害を持っています。

今回は、「ビジョントレーニング」と言う方法で、レイの学習障害が改善できた体験談をお話ししたいと思います。レイが小学1年〜2年の頃のお話です。

小学校に入るまでのレイの様子

長男のレイには神経発達症(発達障害)があります。

保育園の頃は、優しく真面目で友達も多く、とても楽しく過ごしていました。

日々の保育活動にも意欲的で、ルールもよく守れました。

決して「優秀」ではありませんでしたが、良くも悪くも「悪目立ちしない」子でした。

ただ、赤ちゃんの頃から睡眠が浅く、母親である私の前でのみ癇癪を起こす子で、とても育てにくさを感じていました。

年長の頃に、療育センターを受診。

検査を受け「自閉スペクトラム症」と「ADHDの疑い」の診断をもらいました。

また、学区の小学校を見学した際に、個別支援教育の運営に疑問を感じたので、近隣の個別支援教育が充実している学校へ支援級在籍で越境入学させました。

宿題ができない!学習障害の疑い・・・

小学校に入ると、毎日宿題に2時間半程かかるようになりました。

まず、音読の読み飛ばしや読み間違えがとても多いです。一見すると手を抜いているように見えます。そして、書くことと消すことも、とても雑に見えてしまいます。

どうしても指摘とやり直しばかりが続きます。段々とレイの態度も悪くなり、それを見ているこちらも疲れてイライラします。この時期がお互い一番辛かったです。

ただ、この宿題のできなさには1つ心当たりもありました。

実は就学前に、数字の11〜19の数の読みがなかなかできず、担当心理士に相談したことがあったのです。

でもその時には、「学習障害というよりは、集中力の問題(ADHD)や興味関心の狭さ(自閉)が原因でしょう」と言われていたので、ゲームに見立てたり、タイマーを使ったりと、あの手この手で工夫を凝らして集中できるように頑張らせていました。

しかし、これを1年間継続して、年度末に帰ってきた提出物を見たときに、全く「書けていない」「消せていない」状況を見て、私は愕然としました。

集中力に問題があることはわかります。でもそうだとしても、あらゆる工夫と努力をし抜いた結果、何にも身についていないことに衝撃を受けて、「これは何かがおかしい」と思いました。

入学当初からずっと相談していたスクールカウンセラーに相談したところ、

「学習障害の検査を受けてみたらどうか」と言ってもらい、

2年生の春に、療育センターで検査を受けることになりました。

③「読み」「書き」「計算」学習障害をコンプリート

検査の結果、レイはなんと学習障害の内の「読み」「書き」「計算」を全てコンプリートしていました。

その手立てを知るために、検査を約1年間で5種類受けました。

その結果、学習が困難な原因がたくさんあることがわかりました。

今回はその学習障害の原因のひとつである「眼球運動」についてお話しさせていただこうと思います。

眼球運動ができていない(真ん前しか見えていない!?)

いきなりですが、レイの目は「真ん前」しか見えていませんでした。

いわゆる「横目」や「目玉をグルグルと回す動き」、また本来ならば5歳でできるべき「寄り目(輻輳)」もできなかったのです。

検査で目を左右に大きく動かした時には、目尻の筋肉がピクピクと痙攣しましたが、3回目で痙攣はなくなりました。生まれてこの方、全く動かしたことがなかった証拠なのだそうです。

日常生活では、目が良く合うし、虫採りも上手だし…先生や家族も皆、全く気づきませんでした。

眼球運動がぎこちないと、文字をスムーズに追うことができず読み飛ばしをしてしまう。

また、寄り目ができないことは、近くのものに焦点を合わせることができないため、

「文字が二重に見え」ているだろう、と言われました。

これらを改善するために「ビジョントレーニング」と呼ばれるものを始めました。

ビジョントレーニングの結果

ビジョントレーニングというのは、簡単に言うと目の筋トレです。

どれもとても辛かったようですが、寄り目(輻輳)訓練に関しては、3週間ほどで目に見える効果が出ました。

以前は書く辛さから、作文を書いてもたったの1行で終わりだったのですが、学校で5行書けた時には、本人も驚いて皆で喜び合いました。

とはいえ、根本的なところから学習障害が治るわけではないので、今でも様々困難はあります。

それでも、「読み」に関しては、実感できるほどに読み間違いが激減しました。

レイ本人も、だいぶマシになったとしっかり自覚を持っています。

まさか、目の筋トレで学習障害が改善するとは盲点でした。

学習障害で読み書きができないと不注意や衝動性のせいだと思いがちです。しかし、レイのように眼球運動の不全が原因であることもあるので、悩んでいる方にはぜひ注意をしてもらいたいです。

次回は、レイの持つ他の学習障害の問題を紹介したいと思います。

〜〜この記事を書いた人〜〜
teru.ko

学習障害をこじらせて不登校の長男とホームスクーリングをしています。今のところ困り感のない次男もおります。ライターとして、まだまだ知られていない学習障害や不登校などの記事を発信して参りたいと思います。

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