私は小学校三年生になる男の子と一歳半になる女の子を育てています。
小学校三年生の息子は小学校二年生の時に自閉症スペクトラムという発達障害だと診断されました。
軽度のタイプだったため、気付くのに時間がかかりました。
息子は、自分のやっていることがうまくいかないと、スイッチを入れたかのようにイライラしてカッとなることがあります。
病院の先生からも「発達障害のある子供はやはり普通の子供とは違うので、言ってはいけないこと・やってはいけないことがある」と言われており、息子とどう向き合っていけば良いのか少しずつ考え始めるようになりました。
そんな中で、我が家で見えてきた自閉症スペクトラムの息子にはやってはいけないこと2選をすこし紹介できたらと思います。
その1:一方的に注意をしてはいけない!
息子は集中力も長く続きませんし、同じことを何回言ってもなかなかできるようになれません。これも自閉症スペクトラムの特徴のようで「長い目でみてあげてください。」とお医者さんからは言われています。
しかし、毎日同じこと説明したり、注意しているとどうしてもイライラしてしまう自分がいました。
「宿題をしてほしい」「明日の時間割の準備をしてほしい」「連絡ノートや学校から持ち帰ったプリントを見せて欲しい。」など息子に言うべきことはたくさんありますが、毎日何回も何回もいわないとやってくれないのです・・・。
そうすると、息子と話しているうちにイライラするようになり、
「やらないならもう知らないよ。困るのは自分なんだからね!」
と突き放すような言い方をしてしまうことがありました。
そうすると息子は最初は意地になり「いいよ!」と怒っていました。さらにそのまま本当に放っておくと、息子はどんどんイライラして、
「なんで!しんどいのにやりたくない!宿題などしたくない!ママはなにもしないのになんで僕だけやらないといけないの!」
と文句ばかり言うようになりました。
結局、そうなると息子も後に引けなくなって、いじけているか遊び始めてしまうので、最後には私か夫が声をかけ手を差し伸べるしかなくなっていました。
私がイライラして「知らない」と突き放してしまったことで、息子は自分の気持ちを理解してもらえないと思ってしまい、余計に母親の気を引こうとして、行動が悪化していくことに気付きました。
下の子の子育てもしないといけないため、息子一人だけに手をかけることができず、「なんでやってくれないの?どうして同じことをくり返し言わないといけないの?」とイライラして怒っては「なんであんなふうに言ってしまったのだろうか、そんなに怒ることではなかったのに。」と後悔を繰り返しました。
そして、公開を繰り返しているうちに、「小さな子供のイヤイヤ期」と同じだということに気付きました。
イヤイヤ期の子供には何を言ってもダメで、子供の気持ちにしっかりと寄り添わなければいけません。
そこに気付くことができてからは、とにかく息子の気持ちに寄り添うようにしました。宿題が嫌なのであれば、
「今はやりたくない?後からならできるかな?」
などと問いかけると、息子もイライラせずに「疲れたからおやつたべてから頑張る」などと今の気持ちを教えてくれるようになりました。
そうするうちに、息子に何かを指示する時には『息子自身にやるタイミングを決めさせてあげること』が大切であることがわかってきました。
息子が「やりたくないイヤだっ!」という態度の時も、
「そっか、今はしんどいんだねー。やりたくなったら教えてくれる?」
「ママが一緒に横に座っているから息子くんが宿題を頑張っているところを見せて欲しいな!」
などと前向きになれるように声をかけてあげるようにしました。
話し方を工夫して、やるタイミングを息子に任せてみると、自発的に色々とやってくれるようになりました。
その2:子供のことを否定してはいけない!
また、息子は否定されることをとても嫌がっていました。
もちろん、否定されることは大人でもイヤなことです。しかし、息子の場合、ほんのわずかな否定にも敏感に反応して怒ります。
「明日の準備できてないよ!これとこれもできてないよ」と声をかけると、「いまからやろうと思ってた!」「もうしんどいのにできない」などとすごく起こった口調で言うようになりました。
最初は、なぜ息子がそこまで怒っているのかわからず、私も「何度同じ話をすれば良いのだろうか・・・」とマイナスの感情ばかりで息子の気持ちが理解できずにいました。
しかし、ある時に夫が、息子に学校の準備を促すために、
「これをいまやっておくと楽だよ。ランドセルに入れておくと明日忘れなくて済むよ」
と言葉をかけると、息子は怒ることなくすんなりと準備を始めました。そして、これを見て私はハッと気付きました。
息子がイライラする理由は、「自分ばかりどうしてそこまでたくさん言われないといけないのか?こんなに頑張っているのにどうしてママは自分にできていないと言うの?自分はできていないのだろうか?」と気持ちがパンクするためでした。
発達障害のある息子は、否定的な言葉にとても敏感で、かつ、とても嫌なことだったのですね。それを知って、私も一方的に責めてしまっていたのだと後悔しました。
息子がイライラする理由を知ってからは、否定的な言葉を極力使わないように気を付けることにしました。
「これはできているね!すごいね。これが終わっているから次はこれをやってみようか!」
などと声をかけるようにすることで、スムーズに息子へ学校の準備などの指示をすることができるようになってきました。
私の気持ちに余裕がない時には、息子を責めてしまいそうになる時もありますが、お互い後に引けなくなる前に否定しないように息子が前向きになれるように声をかけていければと思います。
息子自身が自分でできるようになれたことをしっかりと伸ばしてあげ自己肯定感を高めていける子育てをできるように母親である私も一緒に成長していけたらと思っています。少しずつですがお互いにとっていい方法がみつかるようにしていきたいです。
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