小学校低学年

音読・読書で自閉症の文章読み取り力を向上できた体験談【語彙力UP・自分の気持ちも伝えられる効果もあり】

小学校低学年

私は8歳の男の子と1歳の女の子を育てている母親です。

長男が小学校に上がると、他の子と少し違うことに気付き、小1の時に療育センターを受診。その後、小2の時に自閉症スペクトラムの診断を受けました。

勉強に関しては、全くできない・・・ということはありませんでしたが、国語はダメみたいで、特に文章の読み書きが苦手でした。

今回は、そんな息子と私で一緒に読書や音読を続けることで、息子の文章を読み取る力が向上した体験談をお話しします。

小学2年生の頃に国語ができないことを発見

息子が国語の文章問題が苦手だと気づいたのは二年生の時のテストの点数を見た時でした。一年生の時から苦手意識はあったようでしたがそこまで私も気に留めていなかったので気付くのが遅くなってしまいました。

もともと漢字などは苦手でしたが、文章問題を解く力が全くなく、×ばかりついているテストを見て「これではダメだ・・・!」と思いはじめました。

息子にわからない理由を聞いてみると

「質問の意味がわからない」

「文章の意味がわからない」

と言う回答で、親としても焦りを感じたのを覚えています。

小学1年生向けの問題集を一緒に読んでみた

テストを見ながら一緒に問題を解こうともしましたが、息子にはそもそも文章や質問の意味が伝わっていないようで、結局、答えだけを教えてしまう形になり、失敗しました。

とはいえ、このまま放っておくわけにも行きません。

そこで、まずは一年生の問題集を使って一緒に勉強してみることにしました。

一年生の問題集のほうが、2年生の問題集よりわかりやすく簡単ですし、絵やヒントなどもあってハードルが低そうだったからです。

とにかくまずは簡単なものからやってみることにしました。そして、問題集を解いているうちに、息子のできないところが少しずつ見えてくるようになりました。

まず、息子には文章を読み取る力がありません。それに文章を書くのもダメみたいでした。

なので、長い文章をまずは段落で区切るようにしました。段落に区切った後は、質問の問題に関係してある段落だけを息子に読んでもらい、その中から答えを探すというのを繰り返していきます。

最初は私が息子の隣に座り、「まずはここまで読んでみて?」と言って、息子に読んでもらいます。次に「じゃあ一番の質問を読んで?」と質問を息子に読んでもらって、その後に最初に読ませた文章の中から答えを探してもらうという流れでやっていました。

それに慣れてきたら、段落で区切るところまでやって、その後に「どの段落に答えがあるのか?」を息子自身に文章を読んでもらって、考えさせるようにします。

これを続けているうちに、問題が少しずつ解けるようになっていきました。

図書館で本を借りてたくさん読書

もう1つ、とても効果があったのが本をたくさん読むことでした。

本の内容が面白い・・・というのもありますが、息子にとって特に楽しかったのは「私と一緒に本を読む時間」だったみたいで、一緒に本を読んでいるうちに読書が好きになっていきました。

活字がたくさんあって絵がないような本でも、一緒に声に出して読んだり、息子と交代交代に読み合いっこしてみたりと遊び感覚で読む練習をしていきます。そうすることで、ますます文章に興味を持ってくれるようになりました。

本をたくさん購入するのは経済的に厳しいので、学校の図書や市立図書館など利用しました。お金のことを気にせずに息子に本を選んでもらえるので、これはとても良かったです。

また、シリーズ物のように話の続きがあったり、同じシリーズで様々なストーリーのある本だと、息子も続きが気になるようになって「次はこれを読もう!これも面白そう!」と自分から言ってくれるようになりました。

国語の問題が解けないところからスタートした試みでしたが、気づいてみると息子は本が大好きになっていました。それと同時に国語に対する苦手意識を無くすことにも成功しました。

「この登場人物はこんなこと考えていたのかな?」

「この人はこんなものが好きなんだね!」

「この人はどんな話し方をするのかな?」

などと息子と笑って会話をしながら読書をすると、息子の頭の中に本の内容が入っていきやすいようでした。きっと、読むだけではなく、感想を話しながら読むというのがポイントなのだと思います。

国語の教科書は、文章だけではなく絵があるので、文字だけの本よりも読みやすいとも言っています。苦手だった国語の授業で「読みやすい」なんて感想が出るのも、本をたくさん読んできたことの成果だと思っています。

実際に読んでいたのは、こんな本でした。

語彙力・自分の気持ちを伝える力

読書は、文章を読み取る力だけではなく、語彙力のUPにも役立ちましたし、自分の気持ちを相手に伝える力の向上にも役立ちました。

息子は三年生になりましたが、本はまだ一緒に読むこともあって、息子と過ごす楽しい時間にもなっています。

実際に国語のテストの点数が上がって効果が実感できた時は、本当に嬉しかったです。息子自身も「頑張ってよかった!」と思えたようで親子共々に嬉しい成功体験ができました。

『嫌い』が『好き』に変わる


この体験は息子にとっても、とても嬉しく貴重な体験となりました。親としてもその手助けができたので、これからも息子が苦手なものを一緒に克服できるように頑張っていきたいと思います。

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